財産としてマンションといった不動産を受け継いだ方、はたまた不動産投資を改めて始めたサラリーマンの方など、一度は必ず管理会社への外注を考えたことがあるのではないでしょうか?
本業の仕事をしつつ、投資用物件を持っている様な方であれば特に、忙しい仕事の合間を縫ってご自身で建物管理をするのは非常に厳しいでしょう。
しかし、管理会社の業界について調べると「管理会社に丸投げは危ない」「相場が定まっていない」といった口コミが出てきて、管理会社選びに不安を覚えている方が多くいらっしゃいます。
今回はそうした不安を少しでも抱えている方向けに、良い管理会社を選ぶ際のポイントをご紹介します。
管理会社って何をする会社??
不動産投資における管理会社という概念は大きく分けて2つあります。
まずひとつが賃貸管理(PM)、そしてもう一つが建物管理(BM)です。
一つの物件で賃貸管理と建物管理の会社がわかれている場合もあれば、建物管理と賃貸管理の両方を行っている会社もあります。
それぞれ投資用物件に対して多くの役割を担っていますが、具体的には以下が主な管理会社の業務内容になっています。
賃貸管理
- 入居者の募集
- 入居者の管理
- 家賃の管理
- 専有部分の修繕
建物管理
- 共用部分の修繕計画や工事の実行
- 共有部分の清掃
- 点検や工事の再の立ち会い
- 建物修繕の計画や工事の実行
- 自治会や管理団体としての事務
賃貸管理会社を選ぶポイント!
建物の見た目や居住者の快適さという面では建物管理も非常に重要ですが、不動産投資をされている方は直接収益に結びつく入居率や入居者管理といった面を特に重要視される方が多いかと思います。
賃貸管理会社を選ぶ際の主なポイントとしては以下の7点が挙げられます。
1.対応が早い
基本的な部分にはなりますが重要なことでもあります。
会社への最初の問い合わせに対応が遅いか早いかでその会社が賃貸管理事業に力を入れているかどうかは分かります。
問い合わせへの対応の早さや担当者の返信・連絡の早さは意識しておいた方が良いポイントになります。
2.賃貸管理、建物管理の両方ができる
賃貸管理と共に建物管理も対応できる会社の方が、物件の管理を一貫してスムーズに行うことができる点では良いでしょう。
賃貸管理と建物管理は業務内容が違いますが、物件の管理という観点では同じであり、どちらの領域についても知っている方が業務全体の統制が取れた形で管理を進めることができます。
3.管理手数料が安い
管理手数料の相場は固定報酬の会社もありますが基本的に家賃収入の3~5%がかかるとされています。
管理手数料は不動産投資を行う上での直接的なコストであり、なるべく安く抑えることが重要な部分になります。
基本的に行う業務の範囲は賃貸管理会社ごとにそこまで大きくは変わりませんので、業務の質を口コミや担当者との面談で判断をしつつ、その業務内容と値段が適切かどうかを他社と比較しながら決めていく方が良いでしょう。
4.入居率が高い
不動産投資における家賃収入に大きく関係してくるのが「入居率」です。
その管理会社の管理物件の入居率が高ければ高いほど独自の入居者セミナーや募集方法のテクニックを持っている可能性が高い分、自信の物件にも安定して入居者を供給してくれるかもしれません。
ホームページやチラシに出している入居率は管理会社によって計算方法が違う場合もあるので、問い合わせる際にはどのような計算をしているかも聞いてみると良いでしょう。
5.管理戸数が多い
その会社が管理している戸数はそのままその管理会社の実績として見ることができます。
特に自身が購入するエリアでの管理戸数や、会社自体が購入エリアに近いかといった点は考慮するべきポイントとなるでしょう。
6.特定の担当者をつける人的リソースがある
これは非常に基本的なことになりますが、専属の担当者をつけてもらうことは大切です。
会社に問い合わせたり相談をした毎に違う人間が対応するのではなく、専属で担当者をつけてくれる会社を選びましょう。
物件についての情報や留意事項をしっかりと把握し、会社を代表して率先して動く担当者がいれば、関係性も作りやすく長期的に安定して運用を進めていくことができます。
7.無駄な提案をしてこない
管理会社の中には求めてもいないのに自社の推進しているサービスや追加料金のあるプランを提案してくる会社もいます。
自分の質問に過不足なく受け答えしてくれる、無駄な提案のない会社を選んだ方が良いでしょう。
建物管理会社を選ぶポイント!
建物管理会社の選び方についても基本的な部分は賃貸管理会社を選ぶポイントと同じ部分を考慮すると良いですが、
それ以外では3点のポイントがあります。
1.管理物件の共用部分が整備されているか
その管理会社が実際に管理している物件の、廊下やエントランスホールが綺麗に掃除されているか、外観をみて塗装剥がれやひび割れはなくしっかりと修繕されているかをチェックしてみましょう。
その会社が日頃からしっかりと建物管理をしているかはそういった部分から判断をすることができます。
2.建物管理費や修繕積立金の管理体制
建物の管理費や修繕積立金がどういった体制で管理されているかを確認しておきましょう。
マンションに滞納者が多い場合には、しっかりと納入している人が更に多く徴収されてトラブルに繋がってしまうこともありますので注意しましょう。
3.毎月収支の報告形態がしっかりしているか
毎月の収支をどのような様式、方法で報告するようにしているか確認しておきましょう。
毎月の報告がない、よくわからない方法で計算されているといったことがないように注意しておきましょう。
しっかりと管理会社を選んで物件管理を最適にしましょう!
いかがでしたでしょうか。
分譲マンションの場合で建物管理会社を変えるのは少し難しい場合もありますが、それ以外の場合は基本的に賃貸管理会社も建物管理会社も途中で変えることが可能です。
面倒だから現状のままで良いと考えずに、しっかりと入居管理をしてくれる賃貸管理会社を、綺麗に物件を保全してくれる建物管理会社を選定していくことをお勧めします。
上述のポイントを押さえて賢く管理会社を選ぶことで、物件管理の手間や費用を押さえて、入居率を高くキープしていきましょう!